6月末から7月頭は水遊びが増え、軽症に見える溺水が見逃されやすい時期です。症例で「呼吸評価→初動→危険サイン→説明」をまとめ直します。
症例
5歳。プールで一時的に沈み、引き上げたあとに激しく咳き込んだ。来院時は落ち着いているが、SpO₂が少し下がりやすい。体温はやや低め。家族は「元気そうだから帰れる?」と迷っている。
Q1. 溺水の考え方として最も適切なのはどれか
- A:水を飲まなければ溺水ではない
- B:水に関連した呼吸障害が起きた時点で溺水として扱う
- C:咳が止まれば溺水は完全に否定できる
- D:溺水は必ず肺炎を起こすので抗菌薬が必須である
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正解:B:水に関連した呼吸障害が起きた時点で溺水として扱う
解説:
- A:水の量ではなく呼吸障害の有無で評価します
- B:呼吸障害が起きた時点で溺水として対応を考えます
- C:遅発性の呼吸障害があり得ます
- D:一律に抗菌薬前提ではありません
Q2. アセスメントで優先して確認したいのはどれか
- A:SpO₂と努力呼吸、体温
- B:便回数と食事量、腹部膨満
- C:面会時間と家族の不安、睡眠の長さ
- D:咽頭痛と鼻汁、発疹の有無
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正解:A:SpO₂と努力呼吸、体温
解説:
- A:酸素化と低体温の評価が初期方針に直結します
- B:一次評価の中心ではありません
- C:支援は重要でも急性期の核ではありません
- D:補助情報で、まず呼吸評価が優先です
Q3. 初期対応として最も適切なのはどれか
- A:意識が戻るまで体を強く揺さぶる
- B:水分を多く飲ませる
- C:呼吸状態を確認し、必要なら換気を優先する
- D:まず胸骨圧迫を始め、換気は後回しにする
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正解:C:呼吸状態を確認し、必要なら換気を優先する
解説:
- A:外傷リスクがあり不適切です
- B:誤嚥リスクがあり不適切です
- C:低酸素が中心で、換気の確保が最優先です
- D:呼吸の改善が先に必要な場面があります
Q4. 再評価を強く意識したい所見はどれか
- A:水分は飲めて食欲も戻ってきた
- B:疲れて眠そうだが呼吸数は年齢相当
- C:呼吸が浅くなりSpO₂が下がってきた
- D:咳は出たが会話は普段どおり
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正解:C:呼吸が浅くなりSpO₂が下がってきた
解説:
- A:呼吸悪化の否定にはなりません
- B:眠気だけで判断せず酸素化評価が必要です
- C:遅発性の呼吸障害を疑い、対応を急ぎます
- D:推移の観察は必要です
Q5. 家族への説明として最も適切なのはどれか
- A:咳が止まれば観察不要
- B:呼吸が苦しそう、咳が増える、元気が落ちる場合は早めに受診
- C:食事量を増やして様子を見る
- D:夜間は起こさず眠れれば安全
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正解:B:呼吸が苦しそう、咳が増える、元気が落ちる場合は早めに受診
解説:
- A:遅れて悪化する可能性があります
- B:受診目安が具体化され、迷いが減ります
- C:呼吸症状の変化が優先です
- D:夜間悪化もあり得ます
看護の落とし穴:「元気そう」で帰宅を急ぎ、SpO₂低下の意味づけと再評価の計画が薄れやすい
◆ あひるのひとこと
溺水は“落ち着いた後”の観察こそが安全を決めます。
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