花火や衣服への着火による熱傷では、皮膚の損傷だけでなく、気道熱傷が隠れていることがあります。気道浮腫は時間とともに進行する可能性があるため、声や呼吸の変化を早い段階から確認します。
Q. 花火の火が衣服に燃え移り、顔面と頸部に熱傷を負った6歳児が搬送されました。最も緊急度が高い所見はどれでしょう?
A:前腕に直径1cmの緊満していない水疱がある
B:冷却後に創部の痛みが少し軽くなっている
C:発赤部が圧迫で白くなり、離すと赤みに戻る
D:嗄声があり、口腔内にすすが付着している
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正解:D:嗄声があり、口腔内にすすが付着している
選択肢の解説
A:前腕に直径1cmの緊満していない水疱がある
水疱はII度熱傷でみられる所見であり、創面の深さや範囲を評価する必要があります。ただし、この所見だけで直ちに気道確保が必要になるとは限りません。
B:冷却後に創部の痛みが少し軽くなっている
流水による冷却で痛みが軽減することはあります。ただし、痛みが軽くなったことだけで、深い熱傷や全身への影響を否定することはできません。
C:発赤部が圧迫で白くなり、離すと赤みに戻る
圧迫によって退色し、再び赤みに戻る反応は、局所の血流が残っていることを示します。浅い熱傷でみられやすい所見ですが、経時的な観察は必要です。
D:嗄声があり、口腔内にすすが付着している
嗄声、口腔内のすす、顔面腫脹、鼻毛の焦げ、喘鳴、吸気性喘鳴、黒い痰などは、気道熱傷を疑う所見です。浮腫が進んでからでは気道確保が難しくなるため、早期に医師へ報告し、酸素投与や気道管理の準備につなげます。
看護の落とし穴:皮膚の熱傷面積が小さく、SpO2が保たれていても、気道熱傷や一酸化炭素曝露は否定できません。密閉空間での受傷、煙の吸入、意識状態、頭痛や嘔気も確認します。
◆ あひるのひとこと
顔のやけどを見たら、皮膚より先に声と呼吸を聞こう。
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