ユニバーサルデザインの7つの原則|それって緩和ケアと同じじゃない?

ユニバーサルデザインって聞くと、
なんとなく「建築」とか「バリアフリー」とか、そういうイメージがあるかもしれません。

でも、これって実は
看護、とくに緩和ケアとかなり近い考え方なんですよね。

むしろ、普段やっているケアを言語化すると、
ユニバーサルデザインに当てはまることが多いなと感じます。

今回は7つの原則をなぞりながら、
「これ、現場でどういうこと?」という視点で見ていきます。


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そもそもユニバーサルデザインって何か

ざっくり言うと、

できるだけ多くの人が、無理なく使えるように最初から考えておく設計

です。

ここで大事なのは、
「困ってから合わせる」じゃなくて
最初からズレないようにしておくという発想。

これって、緩和ケアでも同じじゃないでしょうか。


① 公平な利用(Equitable Use)

誰でも同じように使えるようにする、という考え方です。

たとえば、
・文字が読めない
・体が動かしにくい
・そもそも余裕がない

そういう状態でも使えるかどうか。

緩和ケアだと、
「説明したからOK」ではなくて、
その人に届いているかを見ますよね。

最初から届く形にしておく。
それがここで言っていることです。


② 利用の柔軟性(Flexibility in Use)

使い方がひとつじゃない、ということ。

状態って変わります。
昨日できたことが、今日はしんどい。

そのときに、
「じゃあ使えません」になるのか、
「別の方法がありますよ」になるのか。

この差は大きいです。

緩和ケアでいうと、
選べること自体が支えになることもあります。


③ 単純で直感的(Simple and Intuitive Use)

考えなくてもわかる、ということ。

人はしんどいときほど、
判断する力が落ちます。

せん妄があればなおさらですし、
そうでなくても、余裕は減ります。

だからこそ、
迷わないこと自体が安心につながる

説明が必要な時点で、
少し負担をかけているのかもしれません。


④ 情報がちゃんと伝わる(Perceptible Information)

伝える、ではなく、伝わる。

これもよくある話ですが、
「説明しました」はゴールじゃないです。

見えているか、聞こえているか、理解できているか。

緩和ケアでは特に、
ここがズレると意思決定にも影響します。

だから、
どう伝えるかを設計する必要があります。


⑤ ミスしても大丈夫にしておく(Tolerance for Error)

人はミスします。

これはもう前提です。

問題は、
ミスしたときにどうなるか。

大きな事故につながるのか、
そこで止まるのか。

緩和ケアでも、
「頑張れば防げる」ではなく「そもそも起きにくい」環境をつくることが大事です。


⑥ 体に負担が少ない(Low Physical Effort)

これはシンプルですが重要です。

動く、押す、持つ。
どれもエネルギーがいります。

そのエネルギーをどこに使うか。

ケアを受ける人にとっては、
「生活」や「大切な時間」に使いたいものです。

だから、余計な負担は減らす。


⑦ 空間に余裕がある(Size and Space for Approach and Use)

スペースの話です。

でもこれ、単なる広さの話じゃなくて、

その人の生活がそこに入るかどうかという話でもあります。

車椅子が通れるかだけでなく、
家族がそばにいられるか、
その人らしく過ごせるか。

そういう視点になります。


結局、何が言いたいか

ユニバーサルデザインって、特別な話じゃなくて、

「その人に無理をさせないようにする考え方」

なんだと思います。

緩和ケアも同じで、

頑張ってもらうことよりも、
頑張らなくても大丈夫な状態をつくることのほうが大事です。

そのために、
人を変えるんじゃなくて、環境を変える。

そう考えると、

ユニバーサルデザインと緩和ケアって、
わりと同じ方向を向いているのかもしれません。


普段のケアの中でも、
「これ、誰でも使えるかな?」と一度立ち止まってみると、
見え方が少し変わるかもしれません。

というお話でした。

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