新人看護師として働き始めると、「がん」という疾患に関わる機会は少なくありません。
しかし、「がんとはどのような病気か」を説明しようとすると、言葉に迷うことがあります。
がん細胞には共通する特徴があります。その特徴を理解しておくと、転移や再発、治療変更の背景が整理しやすくなります。
今回は、新人看護師がまず押さえておきたい「がん細胞の7つの特徴」を整理します。
1. 結論|がん細胞は「制御がうまく働かない細胞」
がん細胞は、増えること(細胞分裂・増殖)や死ぬこと(細胞死)を調整する仕組みが正常に働かなくなった細胞です。
本来保たれている細胞のバランスが崩れ、増え続けたり、残り続けたりすることで腫瘍を形成します。
2. がん細胞の7つの特徴
① 勝手にどんどん増える
通常の細胞は、必要な分だけ増えるよう調整されています。
がん細胞ではその調整機能がうまく働かず、必要以上に増え続けます。
その結果、周囲の正常な組織を圧迫し、臓器の働きに影響を与えることがあります。
② まともに育たない
正常な細胞は成熟して、それぞれの役割を持ちます。
がん細胞は未熟なまま増えることが多く、本来の機能を十分に果たせません。
さらに、未熟な細胞が増えると、本来の細胞が成長する場所を奪ってしまいます。
③ 本来なら死ぬはずなのに死なない
通常の細胞は一定の役割を終えると自然に死滅(細胞死)します。
がん細胞ではこの細胞死の仕組みが働きにくく、異常な細胞が体内に残り続けます。
④ 周囲との付き合いがおかしくなる
正常な細胞は周囲と接着しながら組織を形成しています。
がん細胞は接着が弱くなり、組織のまとまりが崩れやすくなります。
これが転移につながる一因になります。
⑤ 血管を呼び寄せ、血管に出入りする
がん細胞は増え続けるために栄養を必要とします。
そのため新しい血管を作らせ、さらに血流を通じて他の臓器へ広がります。
これが進むと、転移となります。
⑥ 薬が効かなくなる
治療の過程で、がん細胞が薬に耐える性質(薬剤耐性)を持つことがあります。
その結果、治療効果が低下し、治療内容の変更が必要になることがあります。
⑦ 生体防御から免れる
本来であれば免疫は異常な細胞を排除します。
しかし、がん細胞は免疫から認識されにくくなり、生体防御をすり抜けてしまいます。
3. 新人看護師が臨床でつなげるコツ
7つの特徴を理解すると、次のような臨床場面が整理しやすくなります。
- 腫瘍が大きくなる理由
- 転移が起こる背景
- 再発が起こる理由
- 治療変更が必要になる場面
暗記ではなく、「なぜそうなるのか」を考えながら理解することが大切です。
4. まとめ
がん細胞は、増殖・分化・細胞死・免疫反応といった生命現象の制御が崩れた細胞です。
これら7つの特徴を押さえておけば、がんについて聞かれたときに、いつもより少し自信を持って説明することができるのではないかなと思います。

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