🩺 症例
在胎35週で出生した男児。退院後5日目、家族より「よく寝ていて授乳が進まない。手足が冷たい気がする」と相談があった。室内は暖房を入れているが、夜間は窓際で寝かせている。◆ 総合問題(5問)
問1
この児が体温低下を起こしやすい理由として最も適切なのはどれか。- A:皮膚の角化が進んでいて水分が逃げにくい
- B:褐色脂肪が過剰で産熱が起こりやすい
- C:体表面積が小さく熱放散が少ない
- D:早産で体温調節が未熟で、熱が奪われやすい
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正解:D:早産で体温調節が未熟で、熱が奪われやすい
解説:早産児は皮下脂肪が少なく、体温調節機能が未熟で低体温になりやすいです。
A:皮膚バリアはむしろ未熟寄りで、水分・熱が逃げやすい側面があります。
B:褐色脂肪の働きは重要ですが、“過剰”が理由にはなりません。
C:新生児は相対的に体表面積が大きく、熱放散が増えやすい点がポイントです。
問2
低血糖を疑う所見として最も適切なのはどれか。- A:授乳後に満足そうに眠る
- B:哺乳が進まず、ふるえ(振戦)がみられる
- C:げっぷが少なく、しゃっくりが増える
- D:排便の色が黄色から緑色に変わる
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正解:B:哺乳が進まず、ふるえ(振戦)がみられる
解説:新生児の低血糖は哺乳不良・傾眠・振戦などで気づくことがあります。Bは典型的な組み合わせです。
A:安定している可能性が高い所見です。
C:消化や刺激でも起こり得て、決め手になりにくいです。
D:便の色の揺れだけでは低血糖の根拠になりません。
問3
家族からの電話相談時、最も優先して勧める対応はどれか。- A:沐浴でしっかり温め、様子を見る
- B:泣かないなら寝かせておき、次の授乳まで待つ
- C:体幹を保温しつつ、すぐに医療機関へ相談・受診につなげる
- D:白湯を飲ませて水分を補い、落ち着いてから授乳する
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正解:C:体幹を保温しつつ、すぐに医療機関へ相談・受診につなげる
解説:「授乳が進まない+冷たい感じ」は低体温・低血糖を含め緊急性の評価が必要です。体幹の保温を行いながら、早めに相談・受診につなげます。
A:沐浴は体温を奪うことがあり不適切です。
B:悪化を見逃すリスクがあります。
D:新生児に白湯を優先するのは適切ではなく、評価の遅れにもつながります。
問4
来院後、保温を開始した。このとき優先して確認する検査項目として最も適切なのはどれか。- A:血糖値
- B:CRP
- C:血清ナトリウム
- D:総ビリルビン
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正解:A:血糖値
解説:低体温と低血糖は関連しやすく、哺乳不良・傾眠がある場合は血糖評価が優先されます。
B:感染評価として重要ですが、最優先の一手ではありません。
C:脱水などで必要になることはありますが、まずは血糖の確認が優先です。
D:黄疸の評価で重要ですが、この症例の最優先ではありません。
問5
退院後の環境調整について、家族への助言として最も適切なのはどれか。- A:窓際は空気が新鮮なので、冬でも問題ない
- B:手足が冷たい日は、厚手の毛布を何枚も重ねる
- C:室温と寝具を整え、体幹で温かさを確認して着せすぎも避ける
- D:寝ている間は体温が下がるので、頭まで毛布をかける
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正解:C:室温と寝具を整え、体幹で温かさを確認して着せすぎも避ける
解説:窓際は冷気の影響を受けやすく、室温・寝具・衣類のバランス調整が大切です。体幹で評価し、過度の保温も避けます。
A:冷気で体温が下がるリスクがあります。
B:過加温になりやすいです。
D:顔周りを覆うのは窒息リスクにもつながるため不適切です。
看護の落とし穴:冬は「寒いから」と寝具を盛りがちで、冷気対策と着せすぎ対策のバランスが崩れやすい。
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