緩和ケアでは、症状だけでなく不安や生活の崩れ、家族の負担まで含めて支える必要があります。現場で「何から手をつけるか」に迷う場面で力になるのが緩和ケア認定看護師です。この記事では、役割と相談できる内容、専門看護師(CNS)との違いを解説します。
緩和ケア認定看護師とは
この記事でわかること
- 認定看護師(CN)の役割(実践・指導・相談)
- 緩和ケア領域で相談できる内容の例
- 専門看護師(CNS)との違い(役割・教育要件の概要)
- 制度の概要(詳細は公式情報へ)
認定看護師(CN)とは
認定看護師は、日本看護協会の資格認定制度に基づく専門資格のひとつです。特定の看護分野において水準の高い看護を実践し、看護の質向上に寄与することを目的としています。
認定看護師の役割(実践・指導・相談)
実践
つらさを多面的に評価し、優先順位をつけてケアを組み立てます。薬剤が関わる領域は医師・薬剤師などと連携しながら進めます。
指導
現場で同じ質のケアが提供できるように、観察ポイント、アセスメント、コミュニケーション、セルフケア支援などを状況に合わせて支えます。
相談(コンサルテーション)
症状が整いにくい、家族の不安が強い、意思決定が難しい、退院後の生活が見通せないなど、悩みやすい局面で状況を言葉にし、次の一手を一緒に考えます。
どんなときに相談できるか(例)
- 痛み・息苦しさ・吐き気・不眠などが続き、生活に影響している
- 薬だけでなく、ケアや環境調整も含めて対策を考えたい
- 不安や落ち込みが強く、説明や支援の組み立てに迷う
- 家族の負担が大きく、支援の優先順位をつけたい
- 治療の選択や療養場所について、考える材料をそろえたい
- 退院後(在宅・施設)の支援体制を組み立てたい
専門看護師(CNS)との違い
認定看護師(CN)と専門看護師(CNS)は、どちらも日本看護協会の資格認定制度に基づく専門資格です。違いは、役割の枠組みと教育要件(到達像)にあります。
役割の違い(日本看護協会が示す枠組み)
| 区分 | 主な役割 | 現場でのイメージ |
|---|---|---|
| 認定看護師(CN) | 実践・指導・相談 | 特定分野の高度実践に加え、現場の指導や相談対応で看護の質を底上げする |
| 専門看護師(CNS) | 実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究 | 複雑で対応困難な課題に対し、組織・地域をまたぐ調整や倫理的課題への関与、教育・研究も含めて関わる |
教育要件の違い(概要)
- 認定看護師(CN):日本看護協会が定める認定看護師教育(例:600時間以上)を修了し、認定審査に合格して取得します。
- 専門看護師(CNS):大学院修士課程修了が教育要件として示され、所定の単位要件等があります。
要件や手続きは改定されることがあるため、最新の情報は公式ページ・手引きで確認してください。
よくある質問
緩和ケアの相談は終末期になってからですか?
いいえ。つらさが生活に影響している段階で相談することで、症状や生活の立て直しがしやすくなります。
相談するとき、何を伝えるとよいですか?
症状(いつから・どのくらい・何で悪化/軽快するか)、生活への影響(眠れる・食べられる・動ける等)、気持ちや家族の負担、現在の治療・薬が分かると相談が進みやすくなります。
CNとCNS、どちらに相談すればよいですか?
施設の体制によります。症状緩和やケアの組み立て、現場での具体的な困りごとの相談はCNが関与することが多く、より複雑な調整や倫理的課題、組織・地域をまたぐ調整が大きい場合はCNSが関与することもあります。迷う場合は緩和ケアチームや院内の窓口に確認してください。
まとめ
緩和ケア認定看護師は、つらさを多面的に捉えて支援を組み立て、実践・指導・相談の役割を通じて、患者さんと家族の生活の質(QOL)を支える看護師です。専門看護師(CNS)とは、役割の枠組みと教育要件が異なります。相談先に迷うときは、緩和ケアチームや院内の窓口に確認するとスムーズです。
参考資料(公式情報)
- 日本看護協会:認定看護師(制度概要・役割)
- 日本看護協会:認定看護師(リーフレット)
- 日本看護協会:専門看護師(制度概要・役割)
- 日本看護協会:専門看護師(リーフレット)
- 日本看護協会:専門看護師 受験資格審査 手引き(例)

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