病室を訪ねるとき
カーテンを開けるとき
「○○さん。失礼します。」
言ってるよね。
さすがに「言ってません」はないものとして話を進めるけども。
もし忙しすぎて「言ってないこともあったわ」って思った人は今日からまたはじめればいいと思う。
本題に入る。
その「○○さん。失礼します。」
ちゃんと意味を成してる?
質問の意味が分からない人は少し想像してほしい。
例えば朝のバイタルチェックの時。
体温計やら血圧計やら必要なものを準備してベッドサイドに行くと思う。
そして病室に入るとき
コンコン。
ノックして
「失礼します」
って流れになると思うけど
「失礼します」とほぼ同時にドアを開けてる人いない?
自分の経験上、医師に多い印象だけど看護師でもけっこういる。
それって「失礼します」の意味を成してないんだよね。
例えるなら
知り合いの家に行って(ベッドサイドへ)
ピンポン押して(ドアをノック)
いきなり玄関開けて(ドアを開ける)
おじゃまします。(入室)
って感じ。
普通そんなことされたら怒るよね。
よっぽど親しい人でもちょっとモヤっとするんじゃないかな。
家と病院は違うって思う?
それが違わないんだよね。
病院は治療のためにいる場所ではある。
でも病室ってのは患者の生活空間。
つまり病院での患者の家みたいなもの。
少なくともプライベート空間ではある。
そこに形だけの声掛けをして入るっていうのは確実にプライバシーの侵害になる。
看護師の役割に“プライバシーの確保”ってあるけどそれって患者同士の話だけじゃなくて医療者と患者間でも当たり前だけど必要なこと。
忙しすぎて…
なんてのは言い訳にしかならない。
ここは患者との信頼関係のためにもきちんと押さえておかないといけないポイントだと思う。
特に小児病棟だと親が同室している場合も多い。
親が着替えをしている時
授乳をしている時
洗濯物を整理している時
そんな時に急にドアが開いて人が入ってきたらどう思うか。
嫌に決まってるよね。
でもあからさまに文句が言えない人もいる。
病院だから。
大切なわが子をみてもらっているのだから。
小児科で働いたことない人はイメージがつきにくいかもしれないけど
子どもをみてもらう
病院に預ける
それだけで親の心理的負担は大きいんだよ。
病気に対しても不安でいっぱいなのにこんなしょうもないことで負担を増やす必要ない。
いつもの訪室。
その時にほんの一呼吸。
ほんの一呼吸でいいから相手の反応を待つ時間を持ってほしい。
その一呼吸は患者・家族があなたを“信頼できる看護師だ”と思ってくれる要因のひとつにもなる。
ほんの一瞬だけど、その一瞬は患者・家族の生活を思い相手を思いやる大切な時間。
その積み重ねは必ず看護師としての大きな成長につながる。
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