そして迎えた10年目。
看護師として10年目は個人的には大台に乗る気分。
あまり一つのところで長く過ごすのは得意じゃないと思っていたけど3‐5年ごとに部署異動ができたおかげか同じ病院で10年も働いていることはわりと頑張ったんじゃないかと思う。
そしてそんな10年目の目標は「大学院進学」。
しかも看護系ではない学部への進学を目指す。
ここにきてなぜ大学院?と思わるかもしれない。
自分でもけっこう勢いで決めたので綿密に計画をして挑んだわけじゃない。
理由としては
・尊敬するCNの先輩(緩和ケアではない)が大学院進学して活躍をしていたから
・CN教育課程で学ばなかった研究(CNの役割に研究はない)をちゃんと学びたかったから
・看護という閉ざされた世界でこじんまり生きていくのは息苦しかったから
この辺がおおまかな理由かな。
そして自分のやりたいことができる大学院探しがはじまる。
まず前提条件として勤務しながら通えること。
仕事を辞めるつもりはなかったので「仕事しながらでも通える場所」か「通信制大学院」のどちらかで探すことにした。
そして最も大切な学部の選択。
先にも触れた通り看護学部は全く眼中になかった。
自分の中では“子ども関連”が学べる学部。
ということで選択肢になるのは「教育学部」「心理学部」「児童学部」あたり。
それぞれの学部がある学校を調べ、所属する教授を調べ…
結果として“通信制大学院で児童学専攻”を選んだ。
目指す場所が決まればあとは突っ走るのみ。
児童学専攻というのはどちらかというと保育分野が中心となるので、ずいぶん昔に保育士免許を取ったころを思い出しながら受験勉強に励む。
認定看護師の頃と同様、いつもぎりぎりで何かを決める性格なので受験までの勉強期間は3か月ほどだったか。
試験形式が“口頭試問”だったのも個人的には難易度があがる。
マークシートのような選択肢はないため運で乗り切ることはできない。
論述問題と違いじっくり考えて答えを目指すことができない。
とにかく聞いたことのない言葉がないようにしよう。
そう思いながら保育指針などをひたすら読み込んだ。
試験当日。
まだコロナ渦にあったため口頭試問兼面接はオンラインで行われた。
試験どうこう以前にうまく繋がるかドキドキする。
こんなことで無駄に緊張感を高めるのやめてほしい。
そして口頭試問がはじまる。
のだが口頭試問自体はなんともあっけないもので今までの経歴等を踏まえて試験というより個人的には確認といった具合で滞りなく終わった。
肝を冷やしたのはそのあとに続く面接。
そのままの流れで面接に入るのだが、大学院での必要単位の他に「保育」の単位が必要になるかもしれないという話になった。
簡単に言うと大学院ではなく“保育の授業を受ける大学生”に交じって保育関連の単位を取る必要があるかもしれないということ。
働きながら通うために通信制を選んだのに。
しかも通信だから別にいいかと地域を気にせず選んだのに。
これは大誤算。
どうしたものかと悩んでいると相手方の学部長から一言。
「保育士の免許はいつ頃どのように取得されましたか?」
自主学習を行い、国試を受けたと説明。
その話を聞いて相手方は「保育士免許を取得しているのなら保育の単位を取得しなくてもよい」と認めてくれた。
ほんとうにありがたかった。
保育士免許を取得していた昔のおれに心からお礼を言いたい。
無事に単位履修の問題は解決し、まだ口頭試問の結果も聞いてないのにかなり具体的な入学後の流れなどを相談。
「あれ?これってもう合格のつもりでいいのか?」
と途中から油断していたがちゃんと最後に
「いろいろ確認しましたがもちろんまだ決まりではないので後日合否判定の結果が郵送されます」
とくぎを刺された。
結果は合格。
勢いで進学を決め、その勢いのままに受験して大学院生となった。
10年ぶりに持つ学生証。
何とも言えぬ気持ちだった。
こうして無事に10年目の目標も達成。
10年間、毎年きちんと目標を立てて達成する。
自分の中で達成不可能な目標は立てないようにしていたというのはあるけどそれをふまえてもなかなか順調な10年間だったのではないか。
概ねやりたいことはできた。
11年目以降も、看護以外の世界にも目を向けつつ、挑戦を続けていこうと思う。
10年分の目標をちまちまと書き記したので長くなったけど10年というキリの良いところで「目標シリーズ」はおわり。
これを書いている今はなんと看護師12年目。
何年たっても日々勉強だなと思いつつ、また新しい道に挑戦している自分自身とそれができる環境にあることを感謝しつつ。
締めの言葉とさせてもらう。
みんなも自分なりの目標を掲げるとその1年が張りのある1年になると思うのでぜひ目標を決めて取り組んでみてほしい。
目標の大きい小さいは関係ない。
目標に向かって進むことそのものが大切だと思うので。
おわり。
コメント