悲嘆プロセス‐アルフォンス・デーケンの12段階‐
- 精神的打撃と麻痺状態
親の死を経験した子どもは、ショックを受けて一時的に現実感覚がマヒ状態になる。あまりに長くこの状態が続くと複雑性悲嘆となる。 - 否認
死んだという事実を否定する。そんなわけないと思い込み、死を信じようとしない。 - パニック
精神的な混乱状態となり、日常生活を送ることが困難となる。集中力もなくなり勉強もできなくなる。 - 怒りと不当感
どうしてこんなことになるのだという感情により怒りの感情が生じる。特に自殺や他殺などの暴力的な死を経験すると強い怒りを経験する。このような感情の表出が許されないと怒りが自分に向かうことがある。 - 敵意とうらみ(ルサンチマン)
遺された人の苦しみを思い、死んでしまった故人を恨んだりする。 - 罪悪感
特に防ぐことができると思われる死の場合、故人の不注意を責めたり、自己の力のなさを責めたりする。 - 空想形成・幻想
まだ生きているかのように空想することがある。 - 孤独感・憂鬱
遺された孤独と憂鬱な気分が残る。 - 精神的混乱と無関心(アパシー)
精神的混乱し、どうしてよいかわからない状態が続くといろいろなものに興味を失いがちになる。 - あきらめ‐受容
やがて死んだ事実を受け入れるようになる。これには事実を事実として明確に理解するという作業が含まれる。 - 新しい希望-ユーモアと笑いの再発見
悲しくても別に笑っていいんだ、楽しんでもいいんだという感覚がよみがえる。 - 立ち直りの段階-新しいアイデンティティの誕生
混乱した状態から、故人がこの世に存在しない事実を受け入れ、新たな生活をはじめることができる。
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