小児看護師を目指したわけ その⑤

大学生活が始まって程なく。

5月末にはYMCAでのボランティアにドはまりしてしまう。

特別“子どもが好き”ってわけではなかったけど関われば好きになっていくもので。

子どもたちとの関係性を築いていくのがすごくおもしろかった。

大人って多少嫌なことがあったり気が合わないなって思っても表面上は仲良くできる。

でも子どもはそうはいかない。

嫌なものは嫌。

はっきりと態度で示してくる。

逆に好きなことやおもしろいことも素直に表現してくる。

高学年になると照れくささなんかは出てくるけど。

それでも関われば関わるほどに良くも悪くもその答えがまっすぐにかえってくる。

これほどやりがいのあることはない。

さらにいうと子どもたちが何に興味を持ち、どのような経験になるかってことも自分たちにかかっている。

家でゲームしてたいのに親の意向で無理やり野外活動に来ている子なんかもいるんだけどそういう子が野外活動に興味を持って活動ごとにスキルアップしていく様子なんて年度末には涙が出るほど感動する。

もちろん“ゲームがダメで外遊びがいい”なんてことではない。

子どもたちが自分の可能性を少しでも広げられるように。

今はまだ見つけていない興味関心を見つけるきっかけにできるように。

せっかく普段やらないことを普段やらないメンバーでするならその子にとって特別な経験にしてあげたい。

まだ何色にも染まりきっていない純粋な気持ちの子どもたちに子どものときにしかできない経験をさせてあげたい。

そんな思いで自分たちはただひたすらに頑張れた。

ただそのためにはかなりの時間を費やす必要があってそこに賃金が発生しないことに不満を持つ人もいた。

もちろんそれが理由で辞めていく人も。

ボランティアなんだからやるもやらないも自分次第。

辞める人の気持ちもわかる。

でも個人的にはボランティアだからこそ。

賃金が発生する仕事じゃないからこそ企画運営する側の自分たちもただただ純粋に子どもたちのために心血注いで活動できたんだと思ってる。

子どもたちの持つ可能性を目の当たりにして子どもと関わることの楽しさを感じはじめた看護学生2年生の半ば頃。

つづく。

コメント

タイトルとURLをコピーしました